PDFの確認方法

サイズの確認

ここではAcrobat Proでのサイズの確認方法を説明します。
PDF作成前のソフトウェア(InDesignやIllustratorなど)で、印刷用データのサイズに誤りがないかを確認してからのPDF作成をお願いいたします。

作成したPDFの状態により、確認手順が異なります

トンボが付いていないPDF
「確認方法1」で確認をします。
  • 確認したサイズが、希望するサイズと同じ場合、周囲が余白かどうか確認します。
    端まで色が有る場合は、フチ無印刷に必要な塗り足しが有りませんので、端に白い部分が出てしまいます。(→塗り足しについて
    端に白い部分が出る事をご了承いただくか修正する必要があります。
  • 確認したサイズが、希望するサイズより6mm大きい場合、塗り足しが作成されているか、切れては困る図柄などが端から6mm離れて配置されている事を確認します。
トンボ付きでInDesignまたはQuarkXPressからのPDF
「確認方法2」で確認します。
弊社テンプレートや推奨の新規作成方法からのPDF
「確認方法1」で確認をします。
確認したサイズが、希望するサイズより30mm大きい事を確認します。
Illustrartor CSの場合は「確認方法2」で確認します。
確認したサイズが、希望するサイズより30mm大きい事を確認します。
その他のPDF
「確認方法3」で確認をします。
この方法は全ての場合に確認することができますが、正確にサイズを測れない場合がありますのでご注意ください。

ご注意点

  • 確認したサイズがご希望のサイズと異なる場合は、PDF作成前のアプリケーションでサイズを修正する必要があります。
  • 基本的には作成したPDFが正しいサイズになっているかの確認となりますので、PDF作成前のデータがご希望のサイズになっている事が前提となります。
  • フチ無印刷が仕上がりイメージの場合は塗り足しを含めて作成してください。

確認方法1

  1. 「ファイル」メニューの「プロパティ」を選択します。
    プロパティ
  2. 〈概要〉タブの〈詳細情報〉「ページサイズ」の数値がPDFのサイズです。
    ページサイズ

確認方法2

  1. 「文書」メニューから「ページのトリミング」を選択します。
    トリミング
  2. 〈ページのトリミング〉画面では、右側のプレビューの下にサイズが表示されます。
    〈トリミング後のページサイズ〉の数値は、PDF自体の大きさです。
    トリミング後のサイズ
  3. 「トリミングサイズ」と表示されているプルダウンメニューから「仕上がりサイズ」を選択します。
    右側のプレビューの下の表示が「仕上がり領域のサイズ」に変わり、「仕上がり領域のサイズ」の数値をを確認します。
    確認後は「キャンセル」をクリックします。
    仕上がりサイズ

確認方法3

  1. Acrobat8までは「ツール」メニューの「ものさし」から「間隔ツール」、Acrobat9は「ツール」メニューの「分析」から「ものさしツール」を選択します。
    ものさし
  2. 上下、左右ぞれぞれのトンボの内側同士を図ります。表示される「間隔」「距離」の数値を確認します。 確認後は、必ず保存せずに閉じてください。
    測定

高濃度(レジストレーション)の確認

CMYKの総インキ量が360%以上のカラー成分の場合、インキ量が多すぎるために印刷が不安定となり、印刷物の仕上がりに大きな問題が生じます。
弊社ではCMYKの総インキ量の上限を360%としてカラー成分を設定していただく事を推奨しております。
また、CMYKの総インキ量が400%のカラー成分は「レジストレーション」と呼ばれ、通常はトンボに使用する色の成分となり、修正必須項目の対象となりますのでご注意ください。

  1. 〈アドバンスト〉メニューの〈印刷工程〉より〈出力プレビュー〉を選択します。
    印刷工程
  2. 〈出力プレビュー〉の下の方に「領域全体をカバー」があります。
    出力プレビュー
  3. 〈出力プレビュー〉「領域全体をカバー」にチェックを入れて、「360%」に設定します。
    PDF内の濃度が360%以上の部分が「領域全体をカバー」表示色(右図ではグリーン)で表示されます。
    「400%」に設定すると「レジストレーション」部分が表示色で表示されます。
    高濃度表示
  4. 具体的なカラー成分を調べたい場合は、カーソルを「領域全体をカバー」表示色で表示されている部分に移動します。
    ※左の写真では緑色部分が表示色であり、表示色部分の総濃度が360%以上である事を示しています。
    新規ドキュメント
  • PDFデータでは「レジストレーション」「高濃度」は修PDF作成前の元のアプリケーションでご修正ください。

リッチブラックの確認

通常、黒色を表現する場合はK100%のみのカラー成分で表現します。
リッチブラックとは深みのある黒色を意図的に表現したカラー成分です。
意図的に深みのある黒色を表現されたい場合、弊社ではリッチブラックの成分をC30%M30%Y30%K100%に設定する事を推奨しております。
本文や表の文字などの小さい文字、細い線などがリッチブラックの色成分になっておりますと、版ズレが生じた際に文字や線がにじんだように見える場合があるため、データチェックの際にご確認項目の対象となります。

  1. 〈アドバンスト〉メニューより〈印刷工程〉を選びます。サブメニューが表示されますので〈出力プレビュー〉を選択します。
    出力プレビュー
  2. 〈出力プレビュー〉「オーバープリントをシミュレート」にチェックを入れます。
    出力プレビュー
  3. 〈出力プレビュー〉〈色分解〉「プロセスブラック」のチェックをはずします。
    プロセスブラック
  4. PDF内のCMYKのK版以外が表示されます。画面上の見た目が黒色だったオブジェクトがK版が抜けた状態で表示されます。見た目が黒色だった部分で、K版が抜けた状態でも色が残っている場合は「リッチブラック」と判断できます。
    プロセスブラック外す
  • PDFデータでは「リッチブラック」は修正できませんので、PDF作成前の元のアプリケーションでご修正ください。

画像の確認

画像は一定の解像度に達していないと印刷した際に画像が不鮮明であったり、ぼやけて表現されます。
画像が粗く表現されている場合、このまま印刷しても良いか、確認させていただく場合があります。
「元の画像のピントが甘い・粒子が粗い」などの場合は、画像データが一定の解像度に達していても粗い・ぼやけたように表現されます。

  1. 「表示」メニューの「ズーム」から〈倍率指定〉を選択します。
    表示
  2. 〈表示倍率〉「300%」に設定します。ドキュメントの表示が「300%」で表示されます。
    倍率
  3. 画像の粗さを目視で確認します。「300%」に拡大して見た時に粗さが目立たなければば綺麗に印刷できる目安となります。
■拡大表示イメージ
解像度 100%表示 300%表示
350dpi 画像、350dpi、100%表示 画像、350dpi、400%表示
72dpi 画像、72dpi、100%表示 画像、72dpi、400%表示

画像の解像度についてをご確認ください。

特色の確認の仕方

弊社で印刷する際はプロセスカラー(CMYKの4色)で行います。
特色を使用している場合はプロセスカラーCMYKの4色へ色分解しますが、色が抜けてしまうなどの意図しない印刷結果や、エラー等の不具合が起こる可能性があります。(特色の不具合イメージはこちら

下記の方法で特色使用の有無を確認し、特色使用が確認された場合は、元のソフトで、プロセスカラーへ色分解した後に、再度PDFへ変換していただく必要がございます。

下記の確認方法はAcrobat Pro 7 以上です。
(Acrobat Pro 6の場合は「アドバンスト」メニューの「出力プレビュー」で確認できます。)

  1. 「アドバンスト」メニューの「印刷工程」より「出力プレビュー」を選択します。
    出力プレビュー
  2. 〈出力プレビュー〉〈色分解〉の項目が「プロセス版」のみになっている事を確認します。
    「プロセス版」の下に「特色版」と特色の名前が表示されていると、特色を使用しているデータとなります。
    特色
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